今、若者に増えているうつ病があります。それが「メランコリー型うつ病」と言われるものです。
真面目、凡帳面で責任感が強く、人に気を使い、秩序を重んじる、メランコリー親和型性格の人が、環境の変化や責任ある立場に立たされたとき、過剰にがんばって、オーバーワークとなり、心身ともに疲労困憊となってうつ病を発症するパターンをとります。
日本では、このメランコリー型性格がうつ病診断の基準となっているのですが、最近の統計学的な研究では、「メランコリー型の性格とうつ病には全く関係がない」という結果が出ています。
症状は、瞬間的な気分の落ち込みではなくて、長期に渡って続くために、普段の生活に支障が出てくる。成功しても喜べず、失敗をすれば「やっぱり自分はダメな人間なのだ」と信じてしまう、などがあります。
このタイプの典型的なうつ病の場合でも経過はさまざまです。一生に一回だけで終わる人から、再発を繰り返す人や、双極性障害(躁うつ病)に発展する人まで多様なのです。
このうつ病は、かかったその人の性格も反映されます。「うつ」はそれをどのように治すかも重要ですが、治ったあとにどのように行動するかもとても大事なことなのです。
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